本物の自然素材?偽物の自然素材?
TVや雑誌などで、自然素材の良さが宣伝されるにつれて、例えば無垢材を使用したフローリングを採用する住宅会社が増えてきました。
ところが、この無垢のフローリングに、ウレタン塗料を塗っている会社も多く見られます。
ウレタン塗料自体は、国が定めた基準(F☆☆☆☆)(エフ・フォースター)をクリアしたものがほとんどなので、大抵の人には影響が少ないと考えられています。厚い塗膜が無垢材をコーティングしますから、傷つきにくくなるという理由で採用しているようです。
ちなみに、国が定めた基準(F☆☆☆☆)というのは、シックハウス症候群の原因になると考えられている有毒化学物質が、60種類以上ある中のたった2種類が基準値以下である事です。
たった2種類だけで、一般的には多くの人には安全という事になっています。
しかし、ものは言いようで、実際に国が定めた基準(F☆☆☆☆)以下のものは、実は使用が制限されています。
そう言われると、国が定めた基準(F☆☆☆☆)であっても危険性を含むと感じる人も多いでしょう。
国が定めた基準(F☆☆☆☆)だったとしても、人体に有害なトルエン・キシレンといった溶剤を含んでいるため、シックハウス症候群などの敏感な人には、あっという間に反応が出てしまいます。
ですから、極端な話ですが、ホルムアルデヒドは基準値以下なのに、残りの58種類の有害化学物質が出ている、そんな建材でも、国の定めた基準(F☆☆☆☆)は満たせるということになります。
さらに、無垢材、ひどい時には無垢の柄を印刷した合板に塗料を塗って、それを自然素材と言って売り出しているケースがあります。
これは、とても誤解を招く表現だと思います。