警察庁の統計データによると
一年のうちで、
空き巣の被害が一番多くなる
危険な時期があって、
それは秋から年末にかけてのシーズンなのだそうです。
これから建てる家を
「空き巣に狙われやすい家」にしないために
防犯を考えた住まいづくりのお話です。
住まいの防犯を考えるためには、
まずは被害の実態を知ることが必要です。
どのような家が狙われやすいか?を
侵入窃盗犯になったつもりで、考えてみましょう。
空き巣被害が多い季節は?
警察庁が発表している
空き巣の月別認知件数は、
月によってばらつきがあります。
それらのデータによると・・・
実は、空き巣被害はこれからの季節が多くなってくるのです!
夏から秋冬にかけて、
だんだんと空き巣が増えてる傾向。
なぜ?この季節に??
その理由は、
エアコンをつけっぱなしだった暑い夏を過ぎると、
少し涼しくなるこの季節は、
窓を開けて自然の風で過ごせることができるようになり・・・
・気候がよく風を通すために窓を開けることが増える
・行楽や運動会などで家を留守にする機会が増える
・日が暮れるのが早くなる(暗くなるのが早い)
・散歩する人が多くなる(狙う家にまぎれて近づきやすい)
・年末年始を無事に過ごしたいと思う素人泥棒が増える
・・・など、
泥棒が侵入しやすい条件が重なるから
なのかもしれません!
在宅中でも要注意!
侵入窃盗はどんな場所で発生する?
「空き巣」といえば、
一戸建てが一番被害に遭いやすいようです。
侵入被害の多さという点では、
「4階建以上」よりも「3階建以下」、
「3階建以下」よりも「一戸建て」と
多くなっていることから、
低層階ほど侵入が多いといえます。
怖いのは、侵入犯罪って、
留守中に侵入する「空き巣」だけじゃないんです!
侵入のタイミングで3つに分けられます。
空き巣・・・留守宅に侵入するもの
居空き・・・在宅時に侵入するもの
忍び込み・・・就寝時に侵入するもの

2020年 侵入窃盗の手口別認知件数
(警察庁「令和2年の犯罪に関する統計資料」より)
泥棒と鉢合わせてしまうと、
身体に危険がおよぶ可能性も高いです。
家にいるとき、いないときに関わらず
セキュリティ対策は必至ですね!!
侵入盗の手口と対策
まずは泥棒が
どのような手口で侵入するかを知り、
それに合わせた対策をとれば効果的ですね。

2020年 一戸建て住宅への侵入手段
(警察庁「令和2年の犯罪に関する統計資料」より)
データによると、
驚くことに最も多いのは「無締り」!
一戸建て住宅の「無締り」の場所からの
侵入割合はなんと52.8%!!
トイレの窓や2階の窓などの
一見、入りにくそうなところからでも、
カギがかけてなければ標的にされるのです。
戸締りはしてても、
そのカギを持ち歩かず、
郵便受けや植木鉢の下などに
隠しておくのもバレちゃうかも!?
「ちょっとゴミ出しに」
「ちょっとコンビニへ」
「数分間だけ」家を空ける間でも
カギをかけましょう。
在宅時でも施錠を心掛けたほうがいいですね!
急な訪問客のフリをして、
家主が外に出て対応している間に
泥棒の相方が侵入する、というパターンもあります。
住宅侵入犯の手口で無締りに続くのが
「ガラス破り」です。
その割合は一戸建て住宅で29.8%。
その侵入口は「窓から」が最多となっていて、
一戸建ての場合は、窓ガラスを破壊し、
そこから手を入れて解錠してする手口が多いそう。
通常のガラスサッシであれば、
あっという間に破壊できるそうです。
以上のことから、
侵入しやすい家を狙って
なるべく早く逃げ出したいって
考えてる犯人の心理が浮かんできますね。
・・・ということで、
どこから対策すればいいの!?
最初にやるべき防犯対策は、
玄関や窓の鍵をかけ忘れないこと。
これなら、費用を掛けずに
今日からすぐ始めることができますね!!
日頃から防犯意識を持ち、
こまめな戸締りを習慣化することが重要ですね。

家づくりでできる対策方法
一戸建てで多い窓からの侵入、
中でも多いガラス破り。
まずは窓まわりにしっかりとした対策を
施しておくことが大事。
その際、キーワードになるのが、
侵入に要する「時間」。
警察庁「住まいる防犯110番」サイトには
侵入者が侵入をあきらめる時間についても出ています。
侵入をあきらめる時間について
「2分」と答えた元侵入者が約17%、
「2分を超えて5分以内」が約51%。
5分かかると、およそ70%は諦め、
10分以上かかると
ほとんどが諦めるということなので、
「5分」耐えることができれば、
たいていの犯人が侵入をあきらめるのかもしれません。
この時間稼ぎに効果が高いのが、
ガラスとガラスの間に膜を挟み込んで
ガラス破りに抵抗力を発揮する防犯ガラス。
空き巣対策に効果があるだけでなく、
割れても飛散しにくく地震にも安心。
新居では防犯ガラスの検討もオススメです。
今時の玄関ドアも防犯機能が充実しています。
窓も玄関ドアも、
侵入にとにかく時間を稼ぐ対策のために
警察庁から
「侵入までに5分以上の時間を要する」
「防犯性能の高い建物部品」(住まいる防犯110番サイト)
が紹介されているので、
新居づくりで参考にするのもいいですね。
万が一、空き巣の被害にあって、
お金にはかえられない
「大切な思い出の品」を失ってしまったら・・・
住まいと財産を守る
セキュリティ意識を常に持つことが大切ですね。